女子もおいで!韓国コスメ・中国コスメなど海外化粧品の日本語ラベル神話と安全性

私も韓国・中国コスメを使うんですけど、
ネットを見てると、どうも日本語ラベルの話がおかしい気がする。

オカマが難癖をつけ始めたぞ

中国、韓国だけじゃなくて、他の国でも同じですよ。
ごちゃごちゃした話なのでポイントを先にお伝えします。

  • 日本語ラベルの有無と正規、並行輸入は関係ない
  • 品質は製造ロットによるので、正規、並行輸入と関係ない

究極的には、自分でそのブランドを信頼するか判断するしかありません。

目次

正規輸入と並行輸入、個人輸入

私は商社時代と今の会社で中国、韓国企業と仕事をしています。
韓国は少ないですけど。
私たちにとっては常識なんですけど、普通はそうじゃないと思うんだよね。

まず、最初に抑えておきたいのが、正規輸入と並行輸入、個人輸入の区別です。

日本の正規代理店経由が正規輸入、それ以外は並行輸入です。

並行輸入は輸入業者にわたる前に現地で複数の業者を経由していることもあります。
そこはなんの関係もなく、ただ輸入した会社が正規代理店かどうかだけです。

個人輸入は個人使用目的で海外サイトなどから直接購入することです。
私はQoo10で韓国公式ショップから個人輸入してるので、並行輸入品を買ってるんじゃないです。

ここに日本語ラベルの話は出てこないですよね。

日本語ラベル=正規輸入ではありません

えっとですね、日本語ラベル=正規輸入品ではないです。

上述のとおり、正規、並行輸入は経路の話なので、日本語ラベルは関係ないんですよ。
ちょっとややこしいんですけど、順を追って書いていきますね。

製造販売業許可と製造業許可

化粧品は医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(医薬品医療機器等法)の規制を受けます。
通称薬機法ですね。個人輸入で1品目24個以内は薬機法の規制対象外です。(サイズ制限あり)

化粧品を輸入して販売するには、化粧品製造販売業許可が必要です。
ややこしいんですけど、輸入した化粧品の包装、表示、保管をする場合は、化粧品製造業許可も必要。

日本語ラベルを貼るのは製造

日本で販売するためには成分表示をしないといけないです。
だから、日本語ラベルを貼りますね。

ラベル貼りは製造と見なされるので、製造業許可が必要です。
現実的には製造販売業と製造業許可の両方が必要になりますね。

製造販売業許可と製造業許可の両方持っている業者は、
正規代理店、正規代理店ではない業者や代行業者などが考えられます。
ここまではよく聞く話だと思うんですよ。

日本語ラベル付き並行輸入

さて、ここからが問題です。

販売店が正規代理店以外から仕入れても、日本語ラベルは付いてますよね。
思い出して欲しいんですけど、正規輸入とは正規代理店経由でした。

だから、正規代理店以外から仕入れた化粧品は、
日本語ラベル付きでも正規輸入品とは言えず、並行輸入品となります。

販売店は正規輸入品なんて言ってないでしょ?
わざわざ日本語ラベル付き並行輸入品とも言わないですけどね。
正規代理店から仕入れたものは、もちろん正規輸入品です。

つまり、日本語ラベル付きは、正規輸入品と並行輸入品の2種類が存在します。

並行輸入品はヤバいんですか?

並行輸入品はやめた方がいいって、よく書いてるけどダメ?
一方で日本語ラベル付きが安全ですって、さらっと書いちゃってますよね。

じゃあ、日本語ラベル付き並行輸入はどうよ。
ね、話がおかしくなってくるでしょ?

そもそも業者さんは安全とは言ってないよ。
医薬品等適正広告基準で安全とは言えない。

日本語ラベルと正規、並行輸入は切り離して考えないとダメです。

エチュードハウスを見てみると

エチュードハウスは、アモーレパシフィックジャパンだったら正規輸入品ですよね。
でも、他の会社になってたら、日本語ラベル付き並行輸入の可能性があります。
エチュードハウスのシェーディングをはがしてみると…

持ってたらはがしてみ~

アモ~レ~!

海外ブランドの日本法人から買ったら、そりゃ正規輸入品でしょうよ。
でも、どこが正規代理店か分からないこともありますよね。

だから、日本語ラベルで正規、並行輸入品を判別することは難しいと思う。

アマゾンで買っても、街中のショップで買っても並行輸入品

日本語ラベル付きの並行輸入品の存在は分かったと思います。
ですので、アマゾンでも街中のショップでも、普通に日本語ラベル付き並行輸入品は売っています。

当店の商品はすべて正規品です!
もちろん、並行輸入品の出所はメーカーで経路が違うだけなので本物です。
ただ、正規輸入品とは言ってないんですよ。

品質と正規輸入、並行輸入

日本語ラベル付きが安全って見るけど、それは品質のことかな。
品質はですね、製造ロットが同じであれば、正規輸入品、並行輸入品、個人輸入すべて同じです。
これが品質の原則です。

同じ日に、同じ工場で、同じ材料で作ったレトルトカレーが、激辛だったり甘口だったら話にならない。
バラツキはゼロではないけど許容される範囲の集団、それが製造ロットです。
製造過程で鼻くそが入っちゃったら、正規輸入も並行輸入も入ってるぞと考える。

日本語ラベルの有無や正規輸入か並行輸入かで自動的に判断できるもんじゃないです。

日本語ラベル付きは安全性の確認と回収で安心?

製造販売業者は製品に関するすべての責任を追うことになっています。
問題があったら回収もしなければいけないし、配合されている成分について、安全性を確認することが求められています。

これを持って日本語ラベル付きが安全と言ってるのかな。
安全性の確認を自動的に成分分析と思うんでしょうけど、義務ではないですよ。

厚生省に化粧品基準ってのがあります。
その基準にはネガティブリストとポジティブリスト(厚生省公示第331号)があり、これらの基準を守らなければいけません。

しかし、成分分析は必須と言えても、法律で要求されてる訳じゃないです。

回収になったらコストがかかっちゃうので、普通に考えると成分分析に出すと思うんですよ。
じゃあ、成分分析に出せばいいのかっていうと、う~ん、どうかなって思うんですよ。

一般製品はそこまで国に要求されるもんじゃないです。

成分分析出したとしても、ちょっと疑問

輸入するぞってなると、INCIで書かれた成分表をメーカーから取り寄せます。
そして、化粧品基準と照合して問題ないかをチェックします。
そのあと、実際にサンプルを取り寄せて成分分析に出す流れですよね。

これって、時系列的には商品として売る製造ロットを輸入する前ですよね。
じゃあ、実際に販売する製造ロットとサンプルは違う製造ロットじゃないですか。

サンプルの製造ロット

成分分析に出すサンプルの製造ロットは、輸入する製造ロットと違うかもしれないですね。

輸入する製造ロットに鼻くそが入ってたとしますよ。
サンプルの製造ロットと輸入する製造ロットが違ったら、サンプルの成分分析に鼻くそは出ないですよ。

でも法律で要求されてる訳じゃないので、輸入する化粧品と同一ロットとの言及は確認できず。
確認できたのは、輸入する化粧品と同じ材料を使った製品とだけ。

サンプル数は十分なんですかね

抜き取り検査のサンプル数には、ロットサイズに応じた基準があります。
これに従うとかなりの量になりますね。
成分分析に出した商品は、破壊検査状態になって売れないです。
これだけ商品を潰すとは考えられないかな。

調べてみたのだけど、ロットサイズに応じたサンプル数を分析する姿勢は確認できなかったですね。
だって義務じゃないですからね。
これで推定する母集団を推測できるのかな。

母集団の均一性がすごく高いので、誤差もすごく小さいです。
だから、サンプル量が少なくても大丈夫という可能性もありますが、メーカーのQAあたりじゃないと分かんないでしょうね。
あとは既に輸入実績が豊富で簡素化してるってこともあるかもしれない。

化粧品の品質管理基準は見当たらなかった

医薬品、医薬部外品、化粧品及び再生医療等製品の品質管理の基準に関する省令(平成十六年厚生労働省令第百三十六号)によると、医薬品については製造業者等との取決めで「製造方法、試験検査方法等に関する技術的条件」(第七条二)で規定されてるけど、医薬部外品及び化粧品の品質管理の基準はないんだよね。

じゃあ、日本語ラベルの意味って?

成分表は化粧品基準に適合しています。
輸入する製造ロットとは違うかもしれないし、サンプル数もとくに決まってないよ。

とにかく、輸入する化粧品と同じ製品を成分分析しました。
やっぱり化粧品基準に適合していたので、輸入しますってことでラベルも貼ります。

成分分析に出した製造ロットと輸入する製造ロットが同じでないなら、ラベルを貼った時点では輸入した製造ロットの品質は担保できてないんじゃないかな。

いやいや、輸入のたびに商品を潰して、成分分析に十分なサンプル量を出してますってことなら、
日本語ラベル付きがいいねとなりますけど。
そこは分かんないし、法律で要求されてる訳じゃないからね。

私は薬機法をチェックしないといけない業界(健康・美容機器)で働いています。
でも、化粧品を直接取り扱ってはいないです。だから、各業者で慣習的、自主的に実施している品質管理は分からないです。化粧品だけでなく、どの製品でもそこは消費者からは見えないです。

キープサンプル確保の要求

成分分析もコストがかかりますからね。
輸入する商品を潰して分析に出せってのも酷というものだよね。
ただ、各ロットから分析に必要な2倍の量をキープするように要求されていますね。

鼻くそが入ってるじゃねーかとクレームが来たら、同じ製造ロットのキープサンプルを分析にかけるね。
あぁ~、やっぱり鼻くそロットだってなると、この製造ロットは回収になりますね。
それって後手じゃねと思っちゃうんだよね。

エリ

ほんと鼻くそ好きだよね

回収情報は海外からタイムリーに入手できるの?

日本語ラベル付きは、日本の会社が回収の義務を負ってるから安心って記事も見る。
途中でショーパブを挟んだとはいえ、中国ビジネスに携わってきた私です。
海外からタイムリーに情報を取得するのは、マジ大変ですよ。

化粧品の製造販売業者って、メーカーと直取引できる規模の会社ばかりじゃないでしょ。
ロットというものがありますからね。

それに中国と韓国ビジネスはすごくブローカーが多い。
私も取引先に頼まれて間に入って繋いだりしますよ。

中国にいてたらマージン取るんだけどなー

間に会社が入るほど伝達は遅くなる

さて、海外で鼻くそ以上にヤバい成分が検出されたとします。
海外のメーカーから、この製造ロットを回収してくださいなんて速攻ではいるかな。

ある会社がメーカーから直で仕入れました。
そのあと、ある会社がどこかに売ったとしても、メーカーにはわかりません。
ある会社が売った先に情報を伝えなければいけないです。

並行輸入は間に何社入ってるか分かりませんよ。
日本の会社が間に入ってるから安心というのは、さてどうかなと思いますね。
ブローカーが入ってたら、なおさらですよね。
その点、正規輸入はさすがに対応が早いはずですね。

日本での韓国コスメの回収状況を見てみよう

それで、実際に回収は起こってるのか、回収状況を見てみますね。

2020年移行の回収状況を見てみますと、ネイチャーリパブリックやスキンフード、エチュードハウスなどで回収が発生しています。韓国コスメの回収はクラスⅢしかなかったです。

クラスIIIとは、その製品の使用等が、健康被害の原因となるとはまず考えられない状況をいう。

独立行政法人 医薬品医療機器総合機構

ミシャ、ネイチャーリパブリック、スキンフードなど

”当該商品につきまして、以下の理由により自主回収を行わせていただきます。
(1)~(13)について、直接の容器に法定表示を適正に行っていなかったため。

独立行政法人 医薬品医療機器総合機構

つまり、日本語ラベルのチョンボですよね。
ザ・セムのチップコンシーラーなんて、出荷時期が2015年1月~2021年8月ですよ。

ナンダ

製品名について、以下の通り誤って記載し、邦文による法定表示を適切に行っていなかったため自主回収いたします。

独立行政法人 医薬品医療機器総合機構

いわゆる、日本語ラベルのチョンボですよね。
上のミシャやネイチャーリパブリックと同じ会社ですね。

ザ・セム

(1)当社で販売した商品で使われている容器が注射剤として用いられるアンプル容器形態であり、医薬品医療機器等法第57条第1項の「使用方法を誤らせやすいもの」に該当するため
(2)直接の容器に法定事項を表示しておらず、医薬品医療機器等法第61条「直接の容器等の記載事項」による表示義務を怠ったため
これらの薬機法に違反すると判断し、自主回収を行うことにした

独立行政法人 医薬品医療機器総合機構

容器の問題と日本語ラベルチョンボですね。
残念ながら容器の問題は、どんくさいとしか言いようがないかな。
医療機器に見えるかもってのは、真っ先にチェックしないといけないですね。

イニスフリー

製品表示において配合されている成分の「シリカ」を誤って「リカ」と記載してしまったため自主回収を行います。

独立行政法人 医薬品医療機器総合機構

これは、ひょっとして、日本語ラベルチョンボじゃないですか。
これで1,500個の回収ですか。もったいないなー。

日本語ラベルのチョンボが多いね

化粧品の品質問題ではなく、日本語ラベルチョンボが多いですね。
受け取った商品情報に誤りがあった可能性もあると思うんですよね。
そのあたりの実情がわからないので、安易にこれらの会社を批判するのは避けようね。

でも、シリカはさすがに分かるかな。

購入する優先順位を考えてみるよ

正規輸入品、並行輸入品、個人輸入とありますが、購入する優先順位を個人的に考えてみます。
私は正規輸入、メーカー直公式ショップ個人輸入、並行輸入の順かなと思います。

古い在庫がって話も見ましたけど、これも日本語ラベルと関係ないですよね。
日本語ラベル付き並行輸入より、メーカー直Qoo10公式の方が回転してるかもしれないよ。

正規輸入と並行輸入で差が出そうなのは回収情報

差が出そうなのは、海外発の回収情報がタイムリーに入るかになると思います。
正規輸入品が最もスムーズだと思われます。
並行輸入品は間に何社入ってるか分からず、回収情報に遅れが出る可能性がありますね。
日本語ラベルの有無や日本の会社だからは、判断基準にはならないです。

個人輸入はどうなのよ

正直なところ、回収情報は分からないですよ。
メーカー直のQoo10公式ショップなら、回収情報は並行輸入より早いかもしれないですね。
来ればの話ですけどね。

そんなに個人輸入の品質を心配してない

品質に関しては日本で販売してる製品なら、あまり心配する必要はないと思います。
それは、化粧品基準に適合してることを意味するからです。
私はそこだけで十分かなと思うよ。

だって、日本の安全性確認は輸入した製造ロットを成分分析してるとは限らないでしょ。
また、十分なサンプル量で分析してるかもわからない。
商品を抜き取り基準に従って潰すとは考えられないですからね。

だから、輸入毎にその製造ロットの品質を担保できてるかはわからない。
それなら、日本語ラベルが付いてなくても、別にかまわないじゃないですか。

最終的にはそのブランドを信頼するか

結局のところ、品質は製造工場で決まります。
だから、そのメーカー、ブランドを信頼するかって話になりますよね。

とにかくですね、日本語ラベル付きもいろいろなんですよね。
だから、日本語ラベル付き=安全と自動的に考えるのはどうかなって思います。

日本語ラベルの有無にフォーカスするよりも、
実際に品質問題が発生したことがあるのか、メーカーがどんな情報を公開してるのか。
そっちの方が大事かなと思います。

たまに回収情報とかチェックしてみるといいと思いますよ。

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